成長させてくださる神

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本日、神様に子供たちを祝福していただく「子ども祝福式」を迎えた。子供たちが神を畏れ、隣人を愛し、謙遜で思いやりのある人として成長していくように、祈りをもって育てていきたい。それは、親の務めであると共に、教会の務めでもある。

子供の信仰を育てることは、とても難しい。親が信仰を持っていれば、子供も自動的に信仰を持つわけではない。幼い時は教会に来ていても、青年期になると教会から離れる人が多いからだ。それは、自覚的な信仰が育っていないからである。親が信仰を持っていれば、子供もある程度は信仰が分かってくる。そういう親と暮らしていれば、神を信じた気分になったりする。しかし、それは「親から借りて来た信仰」で、「その子自身の信仰」にはならない。いざという時には、何の役にも立たない。

子供たちが、自分の意志で神に向き合って、自分自身で神を信じる信仰を持って、神に祈り、神に頼っていけるように、育てることである。それでは、子供がそのように育っていくためには、どうしたらよいのか。「三つ子の魂百まで」で、幼い頃から御言葉を心に植え付けていくことが大切であるが、親自身が信仰を働かせて生きる姿を見せることである。そうすることによって、子供たちは、「生きて働く信仰」に触れる。生きて働く生の信仰を自分のすぐそばで、見て、感じて、体験していける。そうしたことは、他の所では体験できない。学校でも会社の中でも難しい。しかし、家庭や教会の中では、親の日々の姿を通して、子供はリアルに見て、感じて、体験していける。それは、子供にとって、何物にも代えがたい「人生の宝」となっていく。

私は子供たちから、「欠点だらけの親父だけど、福音のために生きている姿はよく分かる。」と言われたことがある。自分の親が、大人たちが、「神への信仰」をもって一生懸命に格闘している姿を見た時、子供たちは理屈抜きで「ああ、神様って本当におられるんだ」と知っていく。「神様は、心から頼りにできる方なんだ」と悟っていく。やがて、自分自身の信仰を働かせるようになる。又、自分のためにも、隣人のためにも、神のためにも、とても素晴らしい生き方をしていく人になっていく。そんな子供たちが、家庭や教会の中で育っていくように、子供たちの上に、又、親や大人たちの上に、神の憐れみ深い助けと力と知恵があるように、祈っていきたい。「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。」Ⅰコリント3:6-7