Day: 2022年5月22日

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誰ひとり取り残さないために

最近、SDGs(エスディージーズ)という言葉をよく聞く。それは「Sustainable Development Goals」の略で、「持続可能な開発目標」という意味である。世界は今、環境問題(気候変動)・貧困・紛争・人権問題・感染症等、多くの課題に直面している。このままでは安定した暮らしを続けることが困難になってきたので、2015年の国連総会において、これらの課題を、2030年までに達成するために、17の目標を掲げた。

①貧困をなくそう、②飢餓をゼロに、③すべての人に健康と福祉を、④質の高い教育をみんなに、⑤ジェンダー平等を実現しよう、⑥安全な水とトイレを世界中に、⑦エネルギーをみんなに そしてクリーンに、⑧働き甲斐も経済成長も、⑨産業と技術革新の基盤をつくろう、⑩人や国の不平等をなくそう、⑪住み続けられる町づくりを、⑫つくる責任、つかう責任、⑬気候変動に具体的な対策を、⑭海の豊かさを守ろう、⑮陸の豊かさを守ろう、⑯平和と公正をすべての人に、⑰パートナーシップで目標を達成しよう。このSDGsの理念と合言葉が、「誰ひとり取り残さない」(No one will be left behind)という言葉である。

「誰ひとり取り残さない」この言葉を聞いた時、私は「迷える羊」の話を思い出した。はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。そのように、これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなたがたの天の父の御心ではない。」マタイ18:13-14。ここで「迷える羊」は、「小さな者」と呼ばれ、社会の中で軽んじられがちな弱い立場の人たちを指し、彼らを探し、寄り添い、誰ひとり取り残さない愛の行動が、命の源である天の父の御心であると説かれている。神がそのように、一人ひとりの命を決して軽んじられないのである。

「誰ひとり取り残さない」この言葉に、神の国の価値観が反映されている。「あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。」マタイ5:45。すべての人に神の恵みは注がれている。誰ひとり、神の恵みから漏れる人があってはならない。教会もこの17の目標の一つでも多くを実現するために、努力を重ねることが求められている。しかし、教会は後れを取ってはいないか。福音宣教と社会問題への取り組みはコインの表裏のようなものである。人々の悩みを教会の悩みとして受け止め、共に人々と手を取り合いながら、神の国の価値観が反映される社会を築いていきたい。

「正義を洪水のように 恵みの業を大河のように 尽きることなく流れさせよ。」アモス5:24