沖縄で今月19日に開かれた「県民大会」で、被害者と同世代の玉城愛さんのスピーチが心に突き刺さったので、その中から少し紹介したい。
“安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん。今回の事件の「第二の加害者」は、あなたたちです。しっかり、沖縄に向き合っていただけませんか。いつまで私たち沖縄県民は、ばかにされるのでしょうか。パトカーを増やして護身術を学べば、私たちの命は安全になるのか。ばかにしないでください。軍隊の本質は人間の命を奪うことだと、大学で学びました。再発防止や綱紀粛正などという使い古された幼稚で安易な提案は意味を持たず、軍隊の本質から目をそらす貧相なもので、何の意味もありません。
私は、家族や私のことを大切にしてくれる方たちと一緒に今生きてはいるのですが、全く幸せではありません。同じ世代の女性の命が奪われる。もしかしたら、私だったかもしれない。私の友人だったかもしれない。信頼している社会に裏切られる。何かわからないものが私をつぶそうとしている感覚は、絶対に忘れません。生きる尊厳と生きる時間が、軍隊によって否定される。命を奪うことが正当化される。こんなばかばかしい社会を、誰が作ったの。このような問いをもって日々を過ごし、深く考えれば考えるほど、私に責任がある、私が当事者だという思いが、日に日に増していきます。彼女が奪われた生きる時間の分、私たちはウチナーンチュとして、一人の市民として、誇り高く責任を持って生きていきませんか。もう絶対に繰り返さない。沖縄から人間の生きる時間、人間の生きる時間の価値、命には深くて誇るべき価値があるのだという沖縄の精神を、声高々と上げていきましょう。”
本日「平和集会~沖縄の祈りに心を合わせて」が開かれるが、「ザ・思いやり」を是非、皆さんも観て頂きたい。監督のリラン・バクレーさんは、この映画を撮るきっかけとして、イラクで米軍ヘリが市民を射殺する映像を見た時、「血圧が上がり3日間眠れなかった。イラクでも戦う在日米軍を一から勉強しようと思った」と語っていた。この映画の中で、私たちが納める税金が、在日米軍への思いやり予算(年8,900億円)として、驚くべきものに使われていることが明らかにされ、怒りが込み上げてきた。何と、事件・事故の裁判費用から被害者の補償まで税金が使われている。まさに玉城愛さんが語ったように、「第二の加害者は、あなたたちです。」私たち日本人も米軍の犯罪に手を貸しているのだ。沖縄の人々の痛みを、傍観していてはならない。私たちも「沖縄の祈りに心を合わせて」、基地のない沖縄を目指して、連帯していきたい。