平和を尋ね求め、追い求めよ  教会員

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今年の4月から長女が小学校に入学しました。ランドセルがカラフルになったり、黒板が電子になったり、時代の変化を感じます。その中でも特に変わったと思うことは、子供を取り巻く治安の悪化です。

小学校でまず初めに配られたのは、防犯ブザーでした。そして、登下校は一人にならないように、班が組まれており、通学路には至る所に大人が立って見張っています。もちろん交通事故から守るためということもありますが、不審者に対する抑止力という意味合いもあります。また、昔は服に名札を付けていましたが、現在では名前を覚えられてしまわないように、名札は学校内にいるときにしかつけていません。

自分が子供だった時を思い出すと、もっとのびのび自由に外出できたように思いますし、子供だけで遊びに行くこともしょっちゅうだったと思います。しかし、今同じように、娘が大人の同伴なしで出かけるというのは怖くてとても送り出せません。

今年で敗戦74年、これからの子どもたちにとっては、戦争体験を直に聞く機会もどんどん減り、「戦争」というものを遠くに感じてしまうかと思います。ただその一方で、昔とは違い、普段の生活の中でもいつ何時事件に巻き込まれるのでないだろうかという危機感をもたされ、行動が制限されていくことが予想されます。来年にはオリンピックも開催され、テロ対策という言葉が頻繁にメディアから流れてくると、ますますこの国の治安は悪化していっているなと残念に思います。

戦争さえしていなければ平和なのか?そうではありません。ここ数年、無差別事件が後を絶たず、顔も見たこともない人に命を奪われるという至って理不尽なことが起きています。いじめ、虐待、差別、命までは奪わなくとも、尊厳や人権を踏みにじる行為が起きています。

これからの時代を生きる子供たちへ、私たち大人には責任があります。自分たちが生きた時代よりもさらに住みやすく、安心な社会を築いていく責任があります。そのためには私には何ができるのか。神様から知恵と力をいただくしかありません。神様の愛という最強の武具を身に着けて、平和の使者として歩んでいきたいです。

「悪を避け、善を行い 平和を尋ね求め、追い求めよ。

主は、従う人に目を注ぎ 助けを求める叫びに耳を傾けてくださる。」詩編34:15-16