本日の「ペンテコステ」には、ギリシャ語で「50」という意味がある。主が復活された日から50日目の日曜日の朝、主の弟子たちの上に聖霊が降ったことによって、弟子たちは主の救いの出来事を大胆に語り出し、そこに集まった人々が主を信じ、教会が誕生したのである。しかし、このペンテコステの日よりも前から、教会が存在していたというのは事実である。「天地創造の前に、神はわたしたちを愛して、御自分の前で聖なる者、汚れのない者にしようと、キリストにおいてお選びになりました。」エフェソ1:4。ということは創造の初めから教会はあったということになる。教会は地の基の置かれる前から、神が創設し、神が召し出してくださった者の集まりである。
ペンテコステとは、「教会の誕生」というよりも、「宣教する教会の誕生」を意味する出来事である。「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリヤの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」使徒言行録1:8と主は言われた。この世に向かって主を宣べ伝える力が弟子たちに与えられ、その働きを直ちに開始した日である。世界宣教のために教会が誕生したのであり、そのために必要なことは、聖霊の力をいただくことである。
日本のクリスチャン人口は未だに100万人ほどで、1%以下である。当然、国内宣教の必要や優先が叫ばれる。確かに日本にある地域教会が十分に成長していなければ、国外に宣教師を派遣するのは容易なことではない。しかしながら、神の計画はつねに「世界中に福音を伝えよ!」ということであった。教会は、家族、隣人から宣教をスタートさせながらも、つねに世界に目を向けていなければならない。もし、教会が自分の周辺だけにしか宣教の重荷を負わなければ、今日、世界中に宣教師は遣わされなかったであろう。そして私たちの教会も誕生しなかったであろう。
主イエスは全人類の救い主として、この世界に来られ、十字架において贖いの業を成し遂げてくださった。ですから、私たちは、自らの教会を拠点として世界中に福音が伝えられることを使命としていきたい。すでに女性会では、世界祈祷で宣教師の働きを覚えて祈り、経済的に支援していることは、大きな働きである。本日、バングラディシュで27年間、主の福音を宣べ伝えて来られた冨岡昌宣教師からお話を伺うことによって、世界宣教の働きの大切さに新たな目が開かれ、積極的に関わる教会になっていきたい。そして、上尾教会から働き人を送り出していきたい。