地域に仕える教会

Home / 週報巻頭言 / 地域に仕える教会

この5月から、三井住宅の自治会館の建て替えに伴い、上尾教会が仮集会所になっているということもあって、毎週、住民の方が上尾教会に入って来られるようになった。先日行われた、歌の会主催のゲストを招いてのコンサートでは130名が、また、子供会では50名近い子供たちが来られた。8月26日(土)には、秋山純子姉が携わっている防災部が、外部から講師を招いて「防災講演会」を上尾教会で行うことになったので、教会員も出席して聞いていただきたいと願っている。

会堂が三井住宅のこの地に建って、今年で18年を迎えるが、上尾教会が目指した「地域に開かれた教会」が実現していることは嬉しいことである。今では、隣の「小松屋」(関戸さん)が、2階の窓の飛散防止シートをボランティアで貼りに来てくださったり、会堂の電球の取り換えには、住民を動員してやぐらを組んで取り替えてくださったり、金庫が開かなくなった時には、息子さんを呼んで開けてくださった。息子さんいわく、「いつも教会にお世話になっているので、無料でやらせてください。何かあったらいつでも呼んでください。」と、なんとも頼もしい限りである。

教会が「地域に開かれた」場であると共に、教会がその「地域に仕える」姿勢はとても大切である。「地域に仕える」とは地域住民、即ち、聖書が語る「隣人」に仕えることである。教会が地域住民のために、「何ができるか」を模索し、できることを行うことである。例えば、三井住宅は上尾市の中でも最も高齢化が進み、一人暮らしの方も増えている。そうした方たちの話し相手、居場所に、「泉のほとり」がなれたらどんなによいだろうか。先週の「泉のほとり」にも住民の方が来られ、一緒にAEDの使い方を学び、よい交わりができた。伝道の第一歩は、親しくなることである。

聖書に良い地に蒔かれた種の話がある。畑にいきなり種を蒔く農夫はいない。畑を耕して土を柔らかくしてから種を蒔く。福音の種も同じである。いつでも教会が地域住民に仕えている姿勢があれば、教会の集会にも安心して来てくださり、福音の素晴らしさに出会ってくださるのではないか。その隣人に仕える姿勢が、神を賛美することでもある。「神を賛美していたので、民衆全体から好意を寄せられた。こうして、主は救われる人々を日々仲間に加え一つにされたのである。」使徒言行録2:47。「あたたかく、げんきで、おもいやりのある」上尾教会として、地域の方々に気軽に来ていただける、地域に根ざし、地域に仕える教会を、目指していきたいものである。