上尾教会を成長させてくださる神

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50年前、上尾の地に一粒の福音の種が蒔かれた。それはとても小さな種であったので、成長していくことができるのか、戸惑うこともあった。しかし、その種には命があったので、芽を吹きだして、花を咲かせ、豊かな実を結ぶ木として成長していった。それが上尾教会である。上尾教会は、大原つゆ子さんがよく言われるように、「人なし、土地なし、お金なしの開拓伝道でしたが、共におられる神様が大いなる御業を成し遂げてくださいました。」と、神が成長させてくださったのである。

「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。」Ⅰコリント3:6-7。開拓50周年を迎えて、このパウロの言葉を改めて心に刻む。植えた人、水を注いだ人は、時代と共に代わっていく。しかし、変わらない神がおられ、人間の足りない部分を補って、成長させてくださる。私たちの信仰の熱心さや努力で教会が成長するのではない。あくまでも「成長させてくださる神」に委ねることを大切にしたい。

今、教会の花壇から種がこぼれ落ちて、歩道の隙間にペチュニアが花を咲かせている。花壇に咲いている花よりも、厳しい場所に咲くこの花の方が丈夫なのを見て、私は「ど根性ペチュニア」と呼ぶ。この「ど根性ペチュニア」のように、上尾教会では、一人ひとりが「聖書日課」で信仰が養われることによって、「ど根性信仰」が育ってきたのではないだろうか。御言葉に聴従して生きていけば、どのような試練が襲ってきたとしても、自分の置かれた場所で花を咲かせることができるだろう。

上尾教会は、三井住宅前に会堂が建って、今月で22年目を迎え、教会の宣教も大きく変わってきた。「泉のほとり」や東日本大震災以降の防災会議や三井会館の建て替え中の活動場所に上尾教会が用いられることによって、地域の方々が遠慮せずに教会に入って来られるようになった。「言葉による伝道」から、「地域に仕え、隣人と共に生きる教会」へとパラダイムシフトがなされてきた。「たいせつな命」の缶バッチが上尾教会から生まれたように、誰の命も人権も大切にしていきたい。

「わたしたちは神のために力を合わせて働く者であり、あなたがたは神の畑、神の建物なのです。」Ⅰコリント3:9。私たちは、これからも主のみ心を求めて、その実現のために祈りと力を合わせていきたい。そして、神の畑、神の宮として、豊かな実を結び、神の栄光を現していきたい。主に喜ばれる上尾教会として、成長していきたい。