上尾キリスト教会では、新型コロナ対策を2020年3月より行ってきた。出入口での手指消毒、マスク着用、検温を皆さんにお願いしている。教会内では、イス、手すり、トイレ周りの消毒を徹底させ、普段の掃除も必ず床の水拭きをするようにしている。礼拝や集会の前後には、両側の窓を開け換気を行う。初めは、得体のしれないものへの恐れをもっていたが、これが2年も続くと、この作業全てが当たり前のようになってきた。逆に、これによっていろんな感染から、皆の健康が以前より守られているように思う。
施設に入居された方、病院に入院された方には、会うことができなくなった。日常生活が制限され、精神面も辛くなってくる。私は、このコロナ禍で、多くの気づきがある。そしてこれまで以上に祈る課題が増えた。会えない人、辛い思いをしている人、牧師、教会の礼拝、祈祷会、集会、奉仕者、家族、大切な人、世界中の人々のために祈る。そして何より礼拝や祈祷会の必要性に気づかされた。聖書のことばや讃美歌が、乾いた地面が雨水を吸い込んでいくように、今まで以上に心に染み入る。
思うように会えない人にできる限り礼拝を配信する。配信を担当する奉仕者も苦労に苦労を重ねる。パソコンの画面の中でやっとつなぎ合える人と人。神様から与えられた時、与えられた場所がいかに大切か今なら理解できる。直接コミュニケーションが取りづらくなった今、世界中のIT産業が進歩してきた。職場も教育現場も今やITはなくてはならない。日本は大分、世界から出遅れているが、自分たちも、試行錯誤しながらLineやZoomを駆使してオンラインでコミュニケーションを取れるようになってきた。視野は広げられたが、対面で学ぶべきものが取得できない。実は、今もって気づいていない事がたくさんあるのかもしれない。見えないものの中に、とてつもなく大事なものがあるのかもしれない。神様から生かされたこの体が、何に用いられるのかわからないが、イエス・キリストをかしらとする教会というからだにつながり、共に祈り合い、与えられた歩みを進めていきたい。
「目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。わたしの助けはどこから来るのか。わたしの助けは来る 天地を造られた主のもとから。」詩編 121:1-2