アドベントと世界祈祷週間を迎えて

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本日からキリストの誕生を待ち望むアドベントに入った。クランツには、毎週一本ずつローソクに火が灯され、クリスマスには4本のローソクに火が灯る。ローソクの 1本目は「希望」、2本目は「平和」、3本目は「喜び」、4本目は「愛」を意味する。この4つ、希望も平和も喜びも愛も人間の努力では作り出すことはできない。罪ある人間が作り出すのは、今日の世界が表しているように、絶望であり、不安であり、悲しみであり、憎しみである。神は、このような人間を愛するが故に、御子をこの世に遣わして下さった。その御子を救い主と信じることによって、希望と平和と喜びと愛を心に灯すことができる。これほど素晴らしいクリスマスプレゼントが誰にでも与えられているが、残念なことに受け取る人は少ない。それは何故か?プレゼントの中身が何かを知らないからである。その中身を伝える使命が先に救われた私達にはある。
折しも、「世界バプテスト祈祷週間」を迎えた。世界のバプテスト教会が、全世界への福音宣教のために祈り、献金を捧げるこの「世界バプテスト祈祷週間」は、死に至るまで神に忠実であった南部バプテストの宣教師ロティ・ムーンを記念して始まった。ロティは1873年、33歳の時に中国に遣わされる。言葉や文化の違う中国での伝道は試練と苦難の連続だったが、彼女は40年間一生懸命に福音宣教に励んだ。彼女は一時帰国の際に、南部バプテストの女性達に中国宣教のための祈りと献金を呼びかけると同時に、後に続く中国宣教に献身する宣教師を求めた。そして彼女達の祈りと献げものによって、日本にも宣教師が派遣され、日本全国に教会だけでなく、西南学院・西南女学院や京都バプテスト病院・看護学校、天城山荘等が立てられた。
日本では1931年、世界伝道の信仰に目覚めたバプテストの女性達によって世界バプテスト祈祷週間が始まり、現在に受け継がれている。現在、女性連合を中心として呼びかけがなされているが、決して女性会だけの働きではない。連盟の協力伝道の一環として、主の「全世界に行って、全ての造られたものに福音を宣べ伝えなさい」マルコ16:15の命令を受けて、私達一人一人が世界宣教(国外伝道)を覚えて祈る時である。この世界宣教がなければ、私達の所にまで福音が届けられなかったことを思うと、世界宣教は私達の教会にとっても大切な使命である。インドネシアに野口日宇満・佳奈宣教師を、カンボジアに嶋田和幸・薫宣教師を、ルワンダに佐々木和之さん(ミッションボランティア)を派遣しているが、その働きのためにも祈って支えたい。