この町には、わたしの民が大勢いる

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私が青年時代、神奈川県の南林間駅の近くにあるカンバーランド長老高座教会を訪問し、牧師先生からお話を伺ったことがあった。当時、まだ人口の少なった町であったが、教会の皆さんがビジョンを抱いて果敢に伝道し、千人近くが礼拝に集う大教会になっていた。すると、スーパーや町の中でも教会員同士がよく出会い、選挙カーからは「キリストの町の皆さん」という呼びかけがあったという。「この町には、キリストの民が大勢いる」ことに、なんとも羨ましく感じたのを憶えている。

しかし、神は、私たち上尾の町にもキリストの民が大勢いることを約束している。「恐れるな。語り続けよ。黙っているな。わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」使徒言行録18:9-10。この御言葉は、パウロがコリントの町で伝道に苦闘していたある夜、主が幻の中でパウロに語られた励ましの言葉である。伝道が進展しないことに、恐れてはならない。「語り続けよ。黙っているな。」とは、時が良くても悪くても福音を語り続けること。教会は沈黙することなく福音を語ることによって、教会となるのである。

主は続けて、「この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」と言わた。「この町」とは、私たちの住んでいる町である。まだ現実に見てはいないけれど、キリストの民が大勢いる。伝道の実りを約束する希望に満ちた言葉である。ここに神の予定を読み取る。予定とは単なる教理ではない。神の恵み深い決意であり、神の慈愛のご計画を表す言葉である。神が、主権をもってキリストに属する者を選び定めておられる。

今日の日本は、物質主義的な考え方、生き方が支配的である。だから日本の伝道は難しいと言われている。事実クリスチャンの数は人口の1%にも満たない。それどころか教勢は低下し続けている。これが目に見える現実である。しかし、主は、実は多くの人を信仰に導こうとされている。すでに神のご計画では、多くの民を教会に加えようとされている。ただそれが、私たちには見えないだけである。

主はパウロに「わたしがあなたと共にいる」と言われた。人を救いに導くのは、私たち人間の力では不可能であるが、共におられる主の力によって可能である。この日本には、この上尾の町には、「わたしの民が大勢いる」と言われる。だとしたら恐れずに、黙していないで、語り続けたい。まずこの町の人々のために祈りたい。そして「神はあなたを愛しておられ、人生に素晴らしいご計画を備えておられます」と伝えたい。