「クリスチャンホームの形成」と「信仰の継承」

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「中長期計画」の最重要課題である、「クリスチャンホームの形成」「信仰の継承」について執事会で懇談の時をもった。「お題目のようになって、内容が深まっていないのではないか。」「これから家庭を持つ若い人たちの課題に見られがちだが、実は年配者たちの課題ではないだろうか。未信者の配偶者や子供が信仰に導かれるという大きな希望があるのだから。」「これから結婚を考える人には、是非、クリスチャンを配偶者に選んでと勧めます。未信者と結婚すると、教会に来れなくなるケースが多いから。」「クリスチャンホームと言っても、信仰の程度はバラバラで大変なこともあります。」「未信者の配偶者との生活の中で、どのように信仰を勝ち取っているのか聞きたいと思います。」「信仰の継承についても、失敗経験なども含めて、具体的に聞きたいと思います。」・・様々な意見が出された。これは執事会だけではなく、教会全体で分かち合うことが大切だと感じたので、今年の伝道懇談会は、この二つのテーマについて語り合いたいと思った。

先日、ある教会に伺った時、教会員は40代以上で子供はいなかった。すでに、少子高齢化の波が教会にも押し寄せ、子供がいない教会も珍しくはない。全年齢層へ開かれた教会に、子供の声が聞こえないのは、なんと寂しいことか。私たちの信仰は、一代限りで終わるものであってはならない。神がアブラハムを召された時、「祝福の源となるように」創世記12:2と言われ、「あなたを豊かに祝福し、あなたの子孫を天の星のように、海辺の砂のように増やそう。」同22:17と約束された。また、看守がパウロとシラスに、「先生方、救われるためにはどうすべきでしょうか。」と尋ねた時に、二人は、「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」使徒言行録16:31と答えた。主を信じるということは、祝福の源になることであり、救いが家族にも及ぶことである。但し、自動的に、放っておいて、そう成るものではない。

「クリスチャンホームの形成」「信仰の継承」について、家庭で出来る事と教会が出来る事があるのではないか。オランダの改革派教会では、年に2回、牧師と執事がペアになって、各家庭を訪問し、聖書を読み、祈り、短い勧めをし、その後、両親や子供にも様々な質問を投げかけ、家庭における霊育を励ますそうだ。聖書教育を教会内の事とせず、家庭内の事とする取り組みは、異教社会に生きる私たちの教会にも求められているのではないか。教会形成は、家庭形成でもある。「クリスチャンホームの形成」「信仰の継承」のために、家庭と教会が協力して取り組むことは沢山ある。